このエル・オルファナートは、『パンズ・ラビリンス』や『デビルズ・バックボーン』などスペインホラーを始め、独特な映像美で高い評価を得ているメキシコ人監督ギレルモ・デル・トロの作品である。
本国スペインでも大人気で、今年のゴヤ賞でも14部門でノミネート。
主演のベレン・ルエダはホラー映画のアカデミー賞と言われるサターン賞で主演女優賞にノミネートされ、高い評価を得ている。
上記に挙げた『パンズ・ラビリンス』や『デビルズ・バックボーン』のように、中心となるのはいたいけな少女や少年であり、このエル・オルファナートでも彼らの残酷な運命に心が詰まる思いになるであろう。
『バンス・ラビリンス』がどちらかと言うと、ダークファンタジックな作品であったのに比べ、このエル・オルファナートは『デビルズ・バックボーン』と同様、いわゆる幽霊物である。
しかし、怖さではこちらに軍配が上がるだろう。 古城と見まがうような元孤児院を舞台に、スパニッシュゴシックな雰囲気で物語りは展開する。
言うまでもないが、ここでもギレルモの映像美は健在で、アメリカ製ホラーにはないヨーロッパの伝統美が溢れている。
ひたひたと迫り来る恐怖、直接的な残酷描写は皆無でも、ひんやりとした恐怖感に満ちている。
物に関連させて、その物からその在り処を探し出すゲームや、日本でもおなじみの『だるまさんは転んだ』のような遊びがここで登場するが、非常に効果的に扱われ、観るものをドキドキさせる。
何気ない子供の遊びが、ここではミステリー性を高めたり、また恐怖を煽る。
美しいヨーロッパの伝統美に溢れたギレルモ・デル・トロの世界は、私を虜ににして止まない。
次回作が大変楽しみな監督である!!
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